CIDIRからの巣立ち

防災コラム

東北大学災害科学国際研究所 助教  地引泰人

2103年12月1日

 2013年9月30日付でCIDIRを辞し、同年10月1日付で東北大学災害科学国際研究所に着任いたしました。この場を借りて、在職中の御指導・御厚情に深く御礼申し上げます。
 CIDIRには2010年7月1日付で着任し、3年3ヶ月在職いたしました。その間、災害情報に関する調査研究(災害緊急情報を活用した大学防災情報システムの開発、インドネシアにおける地震火山の総合防災策など)に従事しつつ、博士論文を仕上げることができました。
 博士論文のテーマは、開発途上国における自然災害や人為災害(紛争など)に対する国際支援の調整でした。つまり、「被災後」にどうすべきか、ということに焦点を当てて研究をしておりました。しかし、東日本大震災で、被災直後に付け焼刃的に対応することの困難さを経験し、「事前」対策の重要性を痛切に感じました。
 そのため、今後は事前対策の視点から災害に関する国際的な取組みの進展と、今後の課題や展望などについて研究を進めてまいりたいと考えております。折しも、仙台では2015年3月に第3回国連防災世界会議が開催されます。東日本大震災の被災地の大学に所属する者として、学術的にも社会的にも意義のある研究課題を設定し、国内外に対して成果を発信できるように努めてまいります。
 末筆になりますが、本ニュースレター読者の皆様の御健勝とCIDIRの発展を心より祈念しております。