台湾における災害の避難と教訓
防災コラム
教授
大原美保
2024年9月1日
1999 年 9 月21日に台湾で発生した集集地震災害から25年、2009年8月7~8日のモーラコット台風災害からは15年を迎える。2024 年 4月26~28日にかけて、台湾災害管理学会と地域安全学会の主催により、第5回アジア都市防災会議(ACUDR:Asian Conference on Urban Disaster Reduction)が台北市内で開催された。CIDIRからは、大原美保教授と石橋真帆特任助教が参加した。研究発表会の終了後は、集集地震で被災した集集鎮や台中市などの視察を行った。九二一地震教育園区は、台中市内にある防災教育のための博物館である。この地下を車籠埔断層が横断しており、地震で地盤が隆起し、光復国中学九二一地震教育園区にて校の校舎(写真)が全壊被害を受けた。幸い、地震発生が午前1時台であったため、児童の死者はいなかったそうである。今回、ACUDRの視察で本施設を訪れ、改めて震災遺構を保存し、後世の防災教育に生かすことの大切さを再確認した。