Facebookアプリ「あなたのまちと首都直下地震」の公開

防災コラム

田中淳/大原美保/地引泰人

2013年6月1日

 東京大学大学院情報学環の山内祐平准教授 (教育工学)が研究代表をつとめる防災教育教材を開発する研究プロジェクトに、2012年度からCIDIRは参加している。
 この研究プロジェクトの一環として、2013年6月1日付でFacebookアプリ「あなたのまちと首都直下地震」が公開されたので、その概要を紹介したい。
 関東地域では、首都直下地震の危険性が指摘されている。そこで、首都直下地震が起きた場合の自分の町の危険性をチェックし、最寄りの避難所などを簡便に検索できることを目的に、このアプリを開発した。危険性としては、「首都直下地震時の想定震度(注1)」、「地震に関する地域危険度(注2)」、「揺れやすさ(注3)」の3つがFacebook上のアプリで表示される。Facebookアプリという形式で、複数の危険性を一元的にかつ簡易に自分の町の危険性を調べることが可能となるプラットフォームは、今までにない試みである。
 このアプリはFacebook上(https://www.facebook.com/tokyojishin?ref=stream)で運用され、誰でもアクセスが可能である。このアプリが地震による危険性を理解する手助けとなり、地震への備えについて考えるための機会となり、ゆくゆくはFacebook上で教材も提供して学習が促進されることを目指してまいりたい。

付記:Facebookアプリ「あなたのまちと首都直下地震」は、科学研究費助成事業基盤研究(A)24240103「学習者の状況および知識構造に対応したシナリオ型防災教育教材の開発」の一環として開発された。
(注1)
首都直下地震の想定震度は、内閣府が2004年に発表した首都直下地震時の想定震度分布が表示される。
(注2)
地震に関する地域危険度は、東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第6回)(2008年2月公表)」に基づく、町丁目ごとの地域危険度が表示される。都内の各町丁目に対して、建物倒壊危険度・火災危険度・総合危険度が5段階評価で算出され、公表されています。1~5の数字のうち、値が大きいほど危険性が高い地域を意味する。
(注3)
揺れやすさは、内閣府の「表層地盤の揺れやすさ全国マップ」の結果が表示される。

図 Facebookアプリ「あなたのまちと首都直下地震」の公開ホームページ