2015年ネパールの地震

防災コラム

三宅 弘恵

2015年6月1日


2015年4月にネパールで大地震が発生した。世界文化遺産の首都カトマンズをはじめ、山間部に至る各地で、被害に伴い多くの人命が失われた。CIDIRのメンバーも地震直後に現地調査に出かけた。ネパールは、ヒマラヤ山脈の形成に象徴されるように、地球上でも有数のプレート衝突帯に位置する地震多発国である。思えば、2008年にCIDIRが設立された直後も、ミャンマーのサイクロンで13万人以上、中国の四川地震で8万人以上の人命が失われた。各種防災白書によると、世界の中でアジアにおける自然災害の数、死者数および被災者数は突出しており、その経済的損失はGDP成長率を上回る。この統計には、日本の阪神・淡路大震災や東日本大震災も含まれる。学問や行政、実務のあらゆる面から、事後の対策や復興もさることながら、事前の対策を最大限行う重要性を改めて認識した。
最後になりましたが、今年度より地震研究所から情報学環CIDIRに参りました。キャンパスにおける地震時の揺れの予測等、理学的な貢献を目指したいと思います。