報告書 続・地震予知情報への対応

1980年12月1日発行

① 災害の概要:予想される東海大地震

② 調査の内容:

調査地域:清水市、調査対象および標本数:清水市内に居住する20才~69才の成年男女、1,250名、標本抽出法:選挙人名簿より確立比例抽出法、調査方法:個別面接調査法、調査機関:昭和55年2月22日~2月29日、回収数および回収率:1,137名(回収率91.0%)

③ 主な結果

地震に対する態度:

地震への関心:住民の地震への関心はかなり高く、この情報をニュース報道より取得している。

余地と防災への期待:東海大地震説に対して多数の住民がこれを信用している。

地震への不安:地震への住民の不安は強く、過半数の人々が不安を感じている。

被害予想:過半数の人が自分の「家が殆ど壊れてしまう」と予想しており、3~4割の人は大火災、津波、危険物の爆発などの危険を予想している。

地震予知システムに関する知識:「判定会」について8%程度の人しか知らなかったる。「警戒宣言」については前回の22%から45%まで増加しており、一年間のマスコミの効果があった。

災害準備:地震時の持ち出し品などを準備している人は6割程度いるが、家族と落ち合う場所を決めるなどの話し合いをしている人は少ない。

地震予知情報への対応行動:

判定会召集情報への対応:判定会召集情報に接した場合8割以上の人がテレビ・ラジオを聞くなど情報行動をとり、これに自宅で接した場合は次に火元確認・持ち出し品準備など防災行動とるが、勤務先や外出先で接した場合は帰宅など移動行動を行うと回答した。

警戒宣言への対応:警戒宣言に接した場合、情報行動を取る人は7割程度になり、自宅にいる人はまず防災行動を、勤務先など外出さきにいる人は避難など移動行動をとる人が8割以上になる。

対応行動間の比較:判定会召集情報の場合あいは、次の行動決定のための情報取得がまず優先され、警戒宣言の場合は安全確認や避難などが優先される。

対応行動の優先順位:自宅で情報に接した場合はまず情報取得を行った後に防災行動・移動行動を行傾向にある。勤務先または外出先で情報に接した場合は、移動行動が優先される傾向に有る。

予想される対応行動II:警戒宣言が発令された後、様々な制限がある中での行動パターンのポイントになるのは家族である。家族と連絡が取れなかった場合、連絡が取れるまで待つひとと、出向いて確認する人がそれぞれ4割いる。交通機関が使えなくなったときに8割の人が歩いてでも帰宅すると答えている。

④ 提言・結論

判定会招集情報への対応行動を規定する要因:家庭内に子供、老人、身心障害者を抱えている人達は、「家族に電話する」とか「職場に電話する」とかの情報連絡行動や、「子供を学校,保育園などに迎えに行く」行動をとる。

警戒宣言への対応行動を規定する要因:火災や津波の危険ありと思っている人々は,「市役所や警察などに電話する」人達が多い。

判定会招集情報を聞いて移動する人々:招集情報を「家で聞く」人のなかでは,男性より女性,子供や老人のいる人,地震への不安が高い人,津波の危険があると思っている人,に移動行動が多くなっている。

警戒宣言を聞いて移動する人々:警戒宣言を「自宅で聞く」グループは,津波の危険ありと思っている人に移勤行動が多い。「勤務先で聞く」グループでは,子供,老人などがいる人々,東海大地震説を信じている人々に,移動行勤が多い。「外出先で聞く」グループでは,東海大地震説を信じる人々に移動行動が多い。