報告書 東京都民の地震予知情報への対応

1985年3月1日発行

① 災害の概要

予想される東海地震

② 調査の内容

調査対象地域:本調査は23区と多摩南西部3市とで実施した。

調査対象地域:東京都23区および多摩南西部(町田市、多摩市、稲城市)

調査対象者および標本数:対象地域内に居住する20歳以上69歳以下の男女1,000名(東京都23区800名、多摩200名)

③ 主な結果

地震への不安:東京都民の約半数は、大地震がいつおこるかも知れないと不安に感じている。

地震による被害予想:自宅の被害についてみると、「家がほとんど壊れてしまう」と予想する人は23区で23.3%、多摩南西部では23.1%、「家の一部が壊れると思う」人は23区で62.2%、多摩南西部では65.4%に達している。

防災対策・制度に関する知識:東海地震の予知判定をする公的組織を「知っている」と回答した人は、23区、多摩南西部とも46%である。しかし、「地震防災対策強化地域判定会」という正式名称を正しく知っている人はきわめて少ない(23区:3.4%、多摩南西部:1.3%)。

日頃の災害準備:

家庭内防災対策:回答者が日頃から実施している対策は、「懐中電灯の準備・整備」(23区75.5%、多摩南西部62.2%)「トランジスタラジオの準備・整備」(23区65.8%、多摩南西部48.7%)、「非常用食糧・飲料水などの用意」(23区48.9%、多摩南西部43.6%)などとなっている。

指定避難場所の知識:どの程度の都民が自分の避難すべき指定避難場所を知っている人が23区85.1%、多摩南西部73.1%と圧倒的に多かった。

東海地震時の家族間の連絡方法と落ち合い先:東海地震が発生したときの家族間の連絡方法を決めている東京都民は、23区で35.1%、多摩南西部で28.8%とかなり少なく、また落ち合い先を決めている人は23区40.6%、多摩南西部で33.3%といずれも半数に達していない。

自主防災組織への加入・防災訓練への参加・地震保険への加入:自主防災組織へ加入していると答えた人が23区で12.6%、多摩南西部で15.4%だった。過去1年間の地震防災訓練へ参加した人が23区28.2%、多摩南西部24.4%、さらに地震保険へ加入している人が23区30.2%、多摩南西部22.4%となっている。

予想される対応行動:

判定会を知る場所:判定会の開催のニュースが平日の午後2時頃だとしたら、自宅で知る人は4割前後、勤務先で知る人は約5割、外出先で知る人は1割前後である

警戒宣言への対応:警戒宣言が出た後の行動について「テレビやラジオに注意する」という回答で6割から7割の人が「すぐする」と答え、「その後にする」行動でさらに1割の人がこれを実行するのである。次いで多いのが「家族と電話で連絡をとる」行動である。5割をこえる人がこの行動に言及している。また、「火の始末をしたり、ガスの元栓を締める」といった防災行動も多く、6割前後の人がこれを行なうと答えている。帰宅や貴重品などの持ち出し準備は、それぞれ2割から3割弱の人が「すぐする」と答えている。これらは「その後にする」行動としてもかなりの頻度を示している。最初に「安全な場所に避難する」と答える人が23区で14%、多摩南西部で17%、さらに二番目の行動で「(避難)する」人が23区で19%、多摩南西部で17%もいる。