コロナ禍と観光産業

防災コラム

齋藤さやか
2020年9月1日

 コロナ禍で観光産業に大きな影響が出ている。沖縄では、5月の入域観光客数が前年同月比94.7%減で日本復帰以降最大の減少幅となった(沖縄タイムスプラス、7月28日)。沖縄県は、9.11-米同時多発テロ(2001)、SARS(2003)、東日本大震災(2011)後の自粛による観光客の大幅な減少を背景に、都道府県では初の「観光危機管理基本計画」を策定した県である。観光客と観光業を守るためのこの計画、2018年に沖縄ではしかが流行した際は、計画に基づく的確な対応も功を奏し、前年度までと同様に年間入域観光客数は過去最高を更新した。しかしコロナ禍、そして近年毎年のように水害が発生する中で、日本各地、地域の産業が危機をどう乗り越えられるのか、その実践が問われている。